May 17, 2007

ぼくの今年一番のアルバムです。

 イヴェッチのマラカナン・ライブやマルジョリー・エスチアーノ新譜など、甲乙つけがたい好作が多くリリースされているブラジル音楽界ですが、個人的に首を長くして待ち望んでいたアルバムをやっと聴くことが出来ました。今年聴いた中では一番です。マックスだけに最高(マ〜ックス)なんですよ!

『Com Mais Cor』Max Viana
 ジャヴァンの息子マックス・ヴィアナの2003年に発表された『No Calcadao』以来4年振りとなるセカンド・アルバム。ぼくはデビューアルバムが発売になったときに、中南米音楽が発行していたフリーペーパー「MPB」72号で巻頭レビューを書かせていただきました。その頃といえば、ジャイル・オリヴェイラ、ルシアーナ・メロ、ウィルソン・シモニーニャ、マックス・ヂ・カストロ、ペドロ・カマルゴ・マリアーノなどのサンパウロで活躍する2世たちが勢いよく作品を発表していた時期で、レビューの中でも息子世代について書いた覚えがあります。その時は正直言って、マックスの作り上げる都会的で切ないメロディーを今ほど理解していませんでした…。それは続々と登場する2世たちの「親の七光り的なものに」ちょっと疑問があったから。ただ、ルシアーナ・メロやパウラ・リマに楽曲を提供していた彼のメロディ・メーカーとしてセンスには共感していました。
 それからしばらく経った2004年、サンパウロで知人の運転する車に乗っていたとき、FMからマックスの「Um Sem Outro」が流れてきました。サンパウロという大都会にマックスの音楽が見事にフィットしていて、その情景はいまでもよく覚えています。帰国後、マックスの『No Calcadao』を聴きこんでいると、新たな発見や感動もあって、増々マックスに惹かれていきました。最近では目立ったソロ活動はありませんでしたが、去年DJ Patifeの『Na Estrada』に一曲参加したマックス。「Enigma」は、これぞ真骨頂ともいえるマックス節炸裂の切ないナンバーでした。 
 そして、今年の春ようやく新作リリースとの情報をネットで入手。ネットで数曲試聴してみたら、期待通りの胸キュンメロが満載でした。今回はインディーのJT Recordsからのリリースで全13曲。ジャイル・オリヴェイラやレニーニとの共作曲や、父ジャヴァンやハッピン・フッヂがゲスト参加しているナンバーも凄いです。前作に引き続き、都会で暮らす人々の、心のうちをメロディーと歌で表現しているよう。沁み込んでくるメロディーは健在です。ジャヴァン、ジョルジ・ベルシーロ、ルシアーナ・メロが好きな人は要チェックですよ。マックスはリオ出身なのにサンパウロを感じるのは、ぼくだけでしょうか。これからじっくり聴き込んでいきたいと思います。

 マックスのmy spaceで新作から3曲試聴ができます。ちなみに「Cancoes De Rei」は前作の曲ですが、ぼくの人生の中で上位にランクインするくらい好きな曲です。こんな美しい曲が書けるマックスはやっぱり最高。ぜひ聴いてみて。

 やらなきゃいけないこと山積みなのに、こんなに熱く書いてしまった…。好きな物には、見境無くなっちゃうんですよね。mixi内にマックスのコミュを立ち上げようと決意しました。(マスター)






02:09:10 | cvdois | | TrackBacks