November 26, 2004

珈琲と煙草

 ぼくは煙草を吸わないのでもちろん愛煙家ではありません。かといって、嫌煙家というわけでもないのです。お店を経営しているから八方美人的な発想といわれてしまえば、それまでなのですが、気がつけば禁煙の場所がどんどん増えていますね。喫茶店やカフェから、街中のポイ捨て禁止条例などなど。駅のホームでも、喫煙スペースに、餌に群がる鳥のごとく、灰皿を囲んでスパスパやっているのをみかけます。喫煙者の方も肩身が狭くなってお気の毒さまです。ディモンシュを始めたころは、禁煙にしようという発想が、まったくなかったので普通に灰皿を備品として購入していたし、芸術家の沼田元氣さんと一週間の曜日ごとに違う種類のマッチを制作したこもありました。あの時はうっかり定休日の木曜日の分まで作ってしまって、結局祭日の木曜日しか配れることが出来ずにいて、今でも在庫が残っています…。
 ヨーロッパのカフェや昔の日本の喫茶店では、大抵の場合喫煙OKだったはず。パリにはしばらく行っていないので、今はどうなっているかはわかりませんが。そういえば、カフェでスパーッとふかしているのがカッコ良くみえて、ぼくも試してみたことはあったけど、お約束のように咳き込んでしまって、長続きはしませんでした。たぶん、ぼくらの世代ぐらいまでだと思うのだけど、学生服で茶店で煙草という定番コースも、今ではどうなってるんだろう。やっぱ珈琲と煙草って切っても切れない仲なんじゃないかな。長州と新日本のように。でもさすがに赤ちゃん連れのお客さんが多い時に、店内がモクモク状態だと気が引けます。心のなかでは、ゴメンンサイって言ってるんです。なんでこんな話をしているのかっていうと、ジム・ジャームッシュ監督の新作『COFFEE AND CIGARETTES』の試写状がお店に届いていたから。ジャームッシュ映画に出てくる登場人物みたいに、スパーッと決めてみよう。気持ちだけは。(マスター)

Posted by cvdois at 10:20 P | from category: カフェ | TrackBacks
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